40ミリ単焦点レンズのこと

 子どもの頃使ってたのが35mmF3.5、それから20年ほど経ったけど40mmF2.8。なんというか本当に進歩がない。おじいちゃんになっても40ミリ使ってるんだろうな。

  40ミリ良いんよ……ほんと。広角でもなく望遠でもなく、なんでもない。真っ白。白湯だ。白湯と一緒。寄れば多少は広角らしくなるけど(人の顔とかふくらむ)、だからって端がギャンギャンに歪むわけでもないし。

 

 キヤノンのEF40mmが無いと生活出来ないです。あまりにも気に入り、気に入るというか気持ちの問題じゃなくて塩砂糖レベルに不可欠なので、複数持ちしてる。それぐらい重要。

 レンズそのものの物理的なサイズで最初は選んだんだけど *1、使ってるうちに自分の目が40ミリになった。そのせいで35ミリと50ミリが使いにくい。特に50ミリは標準(50ミリ「が」標準)ってのは常識中の常識だけど、私からすれば中望遠レンズでして。小さい靴無理矢理履いてるみたいな気持ちになる。

 

 水平画角50度弱。ピースサインの人差し指と中指の角度、よりちょい広いぐらい。もちろんギャルのピースね。

 その40ミリの相手には85ミリがちょうどよくて、昔の二焦点カメラ(ズームじゃなくて、レンズが一枚はさまって切り替わるやつ)を使うような気持ちで撮れる。ただ基本的に85ミリは寄れない。キヤノンから新しく85ミリマクロが出たけど、これは40ミリ人間にとっても朗報。

 寄れないからって85ミリのかわりに100ミリマクロと組み合わせると絶妙に相性が良くない。ちぐはぐ感。40ミリと100ミリは系統が別だから。ハムエッグはご飯にもパンにも合うけど、天ぷらはご飯にしか合わないみたいな感じ。違うな。全然違うわ。踊り場から二段だけ上がった高さは「何階」なの?みたいな。

 

 ライツミノルタCL(ライカCL)ってカメラが昔あった。これに合わせて作られたレンズが2本、40mmF2と90mmF4。勿論他のレンズもはまるんだけど、でもこの組み合わせこそがレンズ選びの正解・最適解なんだと感じる。答えはもう50年ちかく前に出ていた。

 

 

 

*1:EF40mmとほぼ同じ大きさのレンズ、EF-S24mmの紹介。厚さは100円硬貨とほぼ同じ(!?!?)。コインを引き合いに出して薄さをアピールする際、直径持ち出すのマジで掟破り。キヤノンはこういうとこあります。

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https://cweb.canon.jp/ef/info/ef-s24/ より。