女の子はエスパーではありません

 

 何年か前にインターネットのあるページが小さな話題になっていた。大人の男が夜に行くような店のページで、それがなぜ、どのように、どのような点が話題になっていたのかは全く忘れてしまった。が、今でも覚えている一文があってそれが「女の子はエスパーではありません」というもの。客に向けて書かれた遊び方ガイドのようなページだったと思う。「あなた(客)が女の子(従業員)にしてほしいことは言葉に出して言ってください、あなたが口に出さない願望を読み取って察してもらうことは無理ですから求めないでください」という文脈だった。はず。要望や願望を読んでくれるわけではありません、という意味で「女の子はエスパーではありません」と記していたわけだけど、それが滑稽で面白かった。その文章を書いた人は心の中を見通す存在としてエスパーを思い浮かべたか、もしくはこれが伝わりやすいだろうって言葉を選んだわけです。妖怪の「サトリ」とか他にもいっぱいいるのに。エスパーって。ふふっ。

 女の子に限らない。サービス提供者は誰だって、コンビニの店員さんもホテルマンもコンシェルジュだってエスパーではない。やっぱり要望を口に出すことって大切だなと思った、うそ、思ってない、そんな気付きとか教訓は一切得てない。一切。バカバカしいけどおもしろいなっていうだけ。ただそれだけの話でした。

 

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