新型FITはどうですかね

 「みなさーん!!(唐突)(屋上)ハイブリッドハイブリッド!フィットハイブリッド!(エアギター)にゅにゅにゅにゅにゅ~!おーっおおーっおっお、らーらーらー、らーらーらーらー!!『ラスク差し上げます(紳士)』ラスクラスクラスク!!ラスクラスクラスク!!!(スローモーション)…………」

 

 さて、新型HONDA FIT(以下フィット)が発表されましたね。これで4代目。最初に写真を見たのはTwitterで、だった。淡いブルーのボディカラーのせいもあって、ダイハツ・ミラトコットのお兄さんだなというのが第一印象だった。ポケモンだったら進化だね。トコットが23レベルぐらいで新型フィットになるの。「みずてっぽう」とか覚えるようになるの。
 (少し脱線するけどトコットは本当に良いデザインだと感じる。パッとしないというのはつまり普遍的であることだ。20年後にそのへんを走っててもあまり気にかけないだろう。そういうクルマもまた、名車と称すべきなのではないだろうか。)

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 で、フィットはすっかり丸くなっちゃったので賛否両論あるようだった(ていうかここで世界の真実を記すと賛否両論って書かれる時は大体「否」が目立つ時)。「ダサいわ~」とかってインターネットの画像を見ただけでごちゃごちゃ言う方が絶対にダサいなと思ったので現物を見に行った。私はダサくなりたくないので。 ゴチャゴチャ言う人はどうせ買わないから。彼らは自分にぴったりのクルマじゃなくて新車を買わない理由を探し続けているんです。

 

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 今度のフィットは「ベーシック」、「ホーム」、「クロスター」など数タイプあるようだった。この記事で話題にしているのは「ホーム」です。いずれもハッチバッカー(ハッチバック型自動車愛好家)の私としては好印象。でもこれはハッチバックではなくてコンパクトカーだね。クルマを選ぶことは、暮らし方を選ぶこととほとんど同義である。その事実はこの数タイプのバリエーション展開によって示されている。

 

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 予想以上にフロントオーバーハングが短くて全高が高かった。そして顔つきが穏やか。ドライバーが「なんだこいつウインカーぐらい出せよ」とか毒づいても「まあまあ。怒らないの」って言ってくれそうでしょ。

 ただ、あんまり優しくなりすぎると今度は介護用品みたいな雰囲気が出てくる。支援システムがマシマシになるのであれば余計にそうだ。クルマをぶんぶんぐいぐい乗り回したい兄ちゃん姉ちゃん達が、その覇気の無さをダサいと切り捨て、そして落胆する気持ちも痛いほど分かる。現行の3代目フィットは「みずてっぽう」を覚えるようなクルマではない。そのかわり「アイアンテール」や「のしかかり」を覚えているはずだ。

 

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 「4代目フィットとしては」正解なのかどうかはハッキリ言って分かんない。それはフィットオーナーやファンのみぞ知る、ではないでしょうか。でも「2020年のHONDAハッチバックとしては」これは正解だと、あくまで私は個人的に思いました。それからあとは販売台数が語るのでは。

 ホンダフィットとは、どういうクルマだったのか、どういうキャラクターを持っていたのか……そのあたりを今一度考えるキッカケに、このモデルチェンジはなるのではないだろうか。そんなことを思いました。