暗い人生計画

 

 将来のことを考えた方がいい、考えなさいと人はしきりに言うけれど、ピピーッ!それハラスメントです!予想や見通しというものがいかに無力であるかを知らないからそんなことが言えるんじゃないのか。あるいは今を全身全霊で生ききれてないからそういうヨコシマな考えが浮かぶんじゃないのか。将来のことを本気で考えたら人間は鬱病になるはずだ。将来のことを考え始めて、もしまだ鬱病になってないのなら、それはポーズだけ、本気で考えきれてない、考えぬけていない。断言してもいい。

 考えても仕方ないことは考えても仕方ないんだよ。いざその場になってみないと/その状況に直面しないと分からないこと出来ないことがほとんどでしょうよ。平成の次が「令和(れいわ)」になるだなんて誰が予想できた?(ちなみに私は平成の次は「嵒姧(のぴゃらぴ)」か「扣㠯(ぺぴぽぽ)」になると思ってた。)

 キャリアプランだとかライフプランだとか言う言葉が大嫌いで、あんなのは頭の中がお花畑な人間が愛でるものだと私は思っている。「何年後にどうなっていたいですか?」「その為には今どうすべきですか?」馬鹿か。どうしようもない馬鹿だ。この手の、質問した側が気持ちよくなる為の問いには「今私は25歳です。10年後は35歳になっていたいです、その為には牛乳飲んで早く布団に入ります」というような返答しかしないし、出来ない。いきなり中国が攻めてきて日本が属国にされたら中国語を勉強しないといけなくなるし、いきなりヤバいぐらいデカい津波がこの島国を襲ったらスイミングスクールに通っておくべきだったって後悔するだろうし。櫂のかわりに爪楊枝を使うようなものだ。

 何しろこういう手合いは相手にしないことにしている。「火星に渡って火星人たちにイカ焼きの美味しさを伝えるのが目標です」とか言う。

 私がいきなりズボンを下ろして「ほらこれ咥えろ」って言ったら、どうする?そこで狼狽えて即応出来ないんだったら、キャリアプランなんて人生設計なんて何の役にも立たないんだよ。いい加減にしろ。

 

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