2021年10月のつぶやき

 

 ・おもちゃの鉄砲欲しいよう。M11A1、UMP45、GLOCKの19、45あたりが気になってる。でもね、買ってもね、開封してから2時間ぐらいでもうワクワクする気持ちはおさまっちゃうんだ。それが分かってるから買わなーい。UMPっていいよね。昔は断然MP5が好きだった。美しいし。でも最近UMPのアメリカンでモダンで大味な雰囲気も良いかもって。思うようになった。

 ・オーダーしたシャツを受け取った。柄生地を持ち込んで作ってもらった世界にひとつしかないシャツだ。製造工場(こうば)もおしまいらしく、この型紙もそのうち失われてしまうのだな、と考えると寂しい気分になる。出来たシャツを生地屋のおじいちゃんに見せに行ったら「いい具合に出来てるやんか」と言ってくれた。その後に「あつらえ賃いくらやったん」と訊かれたのが心よかった。「あつらえ賃」だって。古くてきれいな大阪の言葉だ。

 ・コストコのふにゃふにゃのクッキーがうまい。3種類が8枚ずつ入ってるやつ。冷蔵庫に入れて水分を飛ばしてサクサクに変えてもうまい。知らない人の為に説明するとコストコというのは天井が高いホットドッグ屋さんだ。安価で美味しいホットドッグを提供するかたわら、洗剤とか分厚いキッチンペーパーとかクマちゃん型の容器に入ったはちみつを売っている。2021年10月はコストコのふにゃふにゃのクッキーの月でした。

 ・漫画『ヨコハマ買い出し紀行』を読み返してた。秋から冬にかけてのエピソードを読みたくて。背景の描きこみを見たくて。現代日本も田舎の方は少しずつ穏やかに衰退しているんだろうなと思うと、少しだけ羨ましく思う。

 ・急に寒くなった日の夜、ちょっと季節を先取りで『Carpenters with the Royal Philharmonic Orchestra』を聴いた。よく知られている名曲を選んで、オーケストラをまじえた新しいアレンジで楽器を録りなおしたアルバム。カーペンターズ聴いてると”今は失ってしまった大切な何か”が何だったのか思い出せそうな気がしてくる。真夜中に聴くと泣けてくるよね。

 ・久しぶりにArt Farmerの『Maiden Voyage』を聴いた。*1 大好きなアルバムだ。フリューゲルホルンがフロントのカルテットにストリングスが加わったリッチなアンサンブル。

 編曲がしっかりなされていて、ど真ん中のジャズではない。イージーリスニングに近い。だからそのぶん肩ひじ張らず聴けるんだけど、でもやっぱり一曲目の一秒目から緊張感があって良い。ぞくぞくする。そのグルーヴもラフにドライブしているわけではなく、どこかコントロールされている印象がある。ライブレコーディングみたいな”白熱した空気”とは真逆で、皆アドリブもそつなくまとめている。そもそもArt Farmerが安定感のあるプレイヤーだし、盛り上がりも上品というか、どこ行っちゃうんだろうみたいな感じがない。

 特に最初の「Nica's Dream」が好き。このアルバムのなかでいちばん空気が張り詰めていて深刻で不穏な雰囲気。夜明けの海にそっと出ていくような感覚。それから次の曲、次の曲と聴き進めていくごとに、まるで日が昇ってくるように不穏さが消えていって、(ストリングスセクションが加わったことによる)優雅さが充分に漂い始める。

 

 ・残念なお知らせ。またもや写真用フィルム生産終了のニュース。だって仕方ないよ。みんなじゃんじゃん買って撮んないじゃん。いくらフィルムカメラブームだって言ってもそんなの焼石に目薬。しかもブームったってほとんどサンゴーだし……

dc.watch.impress.co.jp

 

 ・良いニュース!RolandのSPシリーズの新機種が発表された。とっても嬉しい。ハードのサンプラーが新しく発売されるのって何年ぶり???

www.atpress.ne.jp

 

 ・タフネス携帯のG'zOne復刻のニュース。嬉しい。でも製造は京セラなので素直に喜べません。

www.au.com

 

 ・今月の一枚

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*1:私はこれをArt Farmerのリーダーアルバムだとは思えなくて、「アートファーマーを目玉にして、佐藤允彦によって作られたコロンビアの企画モノ」だと捉えている。弦を入れてみたところとか、よく知られている曲ばかりを集めたところとか、日本人ピアニストが参加しているところとか、ちょっと特別感がある。