2024年8月のつぶやき

 

 ・こうした方がいいかな~いいよな~ということには早めに取り組んだ方が良いなと改めて思った。重要。

 ・自分という道具に愛着がないのか、つまりスパナやハンマーが手に馴染むような感覚があまりない。台無しにしたくなる。し、なんだったらしてほしくなる。人生と日常とか所帯じみた次元から離れたかたちで物語的に台無しにしたい。本当によくないいつものビョーキです。

 

 ・こんな世の中じゃ言いたいことも言えない。ポイズン。

 ・何にも知らない時にプリンセスプリンセス「ダイヤモンド」のメロディで「なんにもしらない~!」と歌うのがマイブーム。原曲も何にも知らなそうに歌われているのが好き。

 

 ・キャップ付き缶入りのパイプラインパンチがついに発売されていた。喜ぶべきことだ。

 ・「どうぶつの森 ポケットキャンプ」サービス終了の発表。7年の歴史に幕、ということだった。数か月に何回か気が向いたらプレイするぐらいの距離感だけど、私はこのアプリを配信開始日に始めている。あれから7年が経ったんですね。

 

 ・黄色地に黒文字看板のラーメン屋に入った。食べる前がピーク。一口目が次のピーク。

 ・世の中には始まる前が最高潮だという物事がある。身体に悪そうで量が多い食べ物。夜行バス。などなど。

 ・図書館。大勢人がいるのに全く静かで、望洋とした冷房の利きざま。不思議な心地よさがあった。古代泳法の本やら写真集やらをぱらぱらと座り読みした。

 ・気が向いて参拝。線香の束を買う。火を着けて大きな香炉に横倒しする。汗でびしょびしょの開襟シャツがあっという間にけぶくなった。久しぶりに手を合わせた気がする。神仏に対する敬意と感謝をすっかり忘れていた。10年以上前の月9ぐらい日常の意識の外側にあった。

 ・お祭り屋台のラインナップが悪くなくて、金魚すくい、スーパーボールすくい、宝石すくいが3つとも出ていた。ものすごく悩んだが通り過ぎた。

 ・初めて行く土地がなんだか懐かしい雰囲気だった。平成初期に出来ていった地域という感じ。洋品店、スーパー、古本屋、ラーメン屋。住宅地ならではの空。夕焼けがきれいで子どもの頃によく見たような在りよう。夜は暗かった。住宅地の暗さだった。

 ・海水浴場。浜辺の近く特有な蝉音の聞こえ方。お盆だというのに泳いでいる人ばっかりだった。クラゲも霊も怖くない人たちなのだろうか。汗と潮風で薄手のシャツがびたびたになった。波打ち際で写真を撮った。足元まで濡れた。靴に付けて砂浜の砂を持って帰ってきた。

 

 

 ・欲しい同人誌があってすぐに読みたかったのでオタクしか行かない本屋へ足を運んだ。混雑しているうえになんとも言えない悪臭が充満していて具合が悪くなり始終えずいていた。やけに長いレジ列を並ぶ間ずっと周りの人にこいつ吐くんとちゃうんかみたいな目で見られ続けた。ドブみたいな顔色の人、特徴的な容貌の人、目が血走った人、お姫様みたいな服装の人などなど普段見ないタイプの人々がごった返した店内を蟻のようにせこせこと動き回っていた。客は誰一人として幸せそうではないのに、ぎっちりと陳列された冊子の表紙には親密な相手にしか見せない表情が描かれてばかりいて、そのちぐはぐさに気持ちの置きどころが全くなかった。どのキャラクターも虚空へ向かって一方的に気を許していて人間らしさがなかった。

 昔大阪で雑居ビル火災があった。ビルには個室ビデオ店が入居していて、そんなところで死ぬのは情けなさ過ぎるなあと思ったものだった。こんなポルノグラフィ愛好家の巣で死にたくないなあと心底思った。ものすごく臭い煙がもうもうと立ち上るのだろうな。一度火が着いたのならひとしきり燃えるまで放っておいてから更地にして公園にでもしたほうがいい。

 

 

 ・8月の初めに印象的な出来事があった。天気は命の危険を感じそうなぐらい良かった。人との交流があった。変なかたちに日焼けした。なんとなく、本当になんとなく、今日のことは一生覚えているのだろうなと思った。

 ・いつか私が、この場にいた人たちが、全てを忘れていってしまうのだろうなというむなしさ。少しばかりのかなしさ。しかし事実は誰が覚えていなくとも消えることはない、無かったことにはならない。その確固たる真実がある安心感。人がみな忘れても、やがてその人自身が忘れられても路上や土地は覚えていてくれるのだろうとも思う。これが人のいう土地の記憶というやつかもしれない。