観測所の生活、あるいは灯台守への憧れ

 

 誰とも関わらずに一人で暮らす人、暮らしていい人、そう暮らさざるを得ない人に対する憧れがある。それは子どもの頃からで、だからいつまでたっても子どもが思い描くようなリアリティのない夢なんだけど。山奥の気候観測所みたいなところで働きたいと思っていた、思っている。そんな施設が実在するかどうかは別として夢想する思いがある。どんなに素敵だろうか。

 灯台守になりたかった、という気持ちがここのところ再燃している。ノートとペンさえあれば詩を作ったり、楽器を練習したり、波を見たりして、あまるほどあるはずの時間をゆっくりとつぶしたい。