年度末所感

 

 春が嫌いな理由はそれが別れの季節でもあるから。そう言うと出会いの季節でもあるじゃんって言われるんだけど、出会いの季節は別に一年中そうじゃない?春に限らず。

 別れって慣れないね。心的に密着して、自分の一部と言えるぐらいの生物事物と別れると、存在が削がれる感覚に襲われる。そういうことの連続で、人間は生き進んでいくうちにどんどん細くなっていくんじゃないかな。さけるチーズみたいに。

 常にこれが最後になってもいいように、と心がけて人に会うことにしてて。関係している人間には僕が「じゃ、またこんど!」とにこやかに手を振っていたシーンが最後の姿として焼き付いててほしい。これもなかなかうまくいかないけどね。一期一会っていうのはこういうことだよほんと。

 自分の一年の計は元旦だけでなく(/というよりは)4月1日にもあって。今年度はあれをやりましょうこれをしましょうって中長期的な目標を立てる。達成出来なくても大丈夫、あれはエイプリルフールだったと言えばいいんだよ。大それた、突飛な目標でも打ち立てるだけどでかく打ち立てて自分を奮わせる、それが何かの始まりに大切なこと。

 来年度はゆっくり休みます。前年度まで数年に渡って燃えていて、疲れたから。感慨や達成感に類するものは心の中に無くて、ただただ自分を労(いた)わってあげたい、労(ねぎら)ってあげたいというのが正直なところ。しばらくは何もしたくない。クイックルワイパーすらかけたくない。

 

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