たいやかな春の日

 

 ・「たいやかな春の日、イズナリヤスハは居た。」という一行詩に触れた。「たいやかな」とは平らかで安らかな様子のことだろう。そういう春の日に、草地に寝転んでいる人がいる。イズナリヤスハなる人物だ。名字は漢字だと出成かもしれない。その人が遠い空を見つめている。まだ冷たい風が頬にぶつかって通り抜けていく。この詩は私のなかで重要なものになるだろう。