午後3時について

 

 今、休日の15時つまり午後3時だとする。家にいるあなたはこれから何をする?僕は基本的に途方に暮れるか、少し大げさに言えば絶望している。使い物にならなくなった休日が死んでいく様子を見つめて、それから自分の後ろにうず高く積み重なっている、かつて死なせてしまった数えきれない休日の死骸について考え返している。

 窓の外を見やると行くあてを失ったような積雲が浮くともなしに浮いている。彼らもやがてどこかへは行ってしまうのだが。「人生は何事をも成さぬにはあまりに長いが、 何事かを成すにはあまりに短い」という言葉が思い出される。何もせず過ごすにはまだ早いが、何かを始めるにはもう遅い、僕にとって午後3時はそういう時間だ。昼過ぎと夕方前の汽水区、その直下に絶望の海溝は静かにそして穏やかに存在しているのだ。

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