クリスマスケーキを食べているときに来年の言葉(それは副題でありスローガンでありコピーだった)は、ぱっと浮かんだ。
一度に現れた3つのそれらは近しいものの、少しずつ異なる言葉だった。「丁寧な生活」「美しい暮らし」「健やかな日常」。ていねいなせいかつ、うつくしいくらし、すこやかなにちじょう。それぞれに見覚えが有るようで無く、何かに書いてあった誰かの言葉というよりは自分の無意識の領域から湧き上がってきた言葉のようだった。三猿とか冬の大三角みたいに、3つ揃って1つのものであるように感じられた。
フォークを洗い終える頃には、この3句を大切に2018年を過ごしてみることを決めていた。お皿の上に残されたサンタクロースは「まあがんばってみたら」という目でこっちを見ていた。来年は顔がある食品も食べられるようにならないとね。